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tamaki niime in Japan

  

  


   
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   玉木新雌さん
   播州織でショールを織るデザイナーさんです
   (アトリエ前の看板のお写真を撮らせていただきました)



   
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   私が初めてショールに出合ったのは、とある百貨店の催事場。
   その時まだこの素敵なショールを作られている方がどなたかも存じ上げずに、
   偶然に目にした鮮やかな発色、ふわふわなショールに一瞬にして惹きつけられました。
   子ども連れだったために、その時はあまり見られなくて、
   DMを頂き帰途に着いたのが始まりです。
   

   古くて大きくてどっしりと構える重機から、
   こんなにも柔らかくて赤ちゃんの肌のようなショールが生まれることにただただ驚き、
   何よりも、この機械を女性が動かしていることに心を打たれました。

   ショールをやっとのことで手に入れ、使い心地を確信したのち、
   いてもたってもいられず、さっそくコンタクトをとらせて頂きました。
   こう、と決めたら行動だけは早いのです(笑)

   ありがたいことに、「一度こちらにいらして、いろいろ見てください」とのお話を頂き、
   玉木さんのアトリエのある兵庫西脇、播州織の産地へと向かいました。

   こんなに小さな雑貨屋の店主が玉木さんのアトリエに伺うのは、きっと初めてではないでしょうか。
   正直、お返事が頂けるとは思っていませんでした。
   連絡を頂いたときは、本当に本当に嬉しかったのです。
   玉木さんの温かいお人柄やお気持ちが、その時まだお会いしていないのに伝わってきました。
   ショールの生まれるところを間近で見られる貴重な機会を頂き、大変嬉しく思います。
   玉木さん、スタッフの皆さま、ありがとうございました。



   
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   玉木さんは、意を決して大阪からここ西脇に移り住み、熟練の職人さんから播州織のことを
   たくさん学ばれたそうです。
   先染めの糸を使って織る播州織。
   この織りは綿のブロードシャツやシーツなど、目を細かくきつく織る織り方が一般的で、
   このショールのようにゆるくふわっと織るのは玉木さん独自の考案です。
   きっとここにたどり着くまでに、いくつもの困難を乗り越えられてこられたと思います。

   玉木さんが今こうして機械を自在に操れるのは、
   機械に寄り添い、日々愛情を注がれてきたからに違いない、そう思いました。




   1965年製 ビンテージ ベルト式力織機
   
   
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   こちらが玉木さん自らが織る、only one shawl が生まれる場所。


   
   2台ある間の、この大きな板の上に立って日々制作に向かわれています。
   古い機械なので、頻繁に糸が切れたりするらしく、玉木さんはこの機械につきっきりに
   なるようです。でもこの『アナログ』がよいのでしょう。
   よく、手がかかる子ほどかわいいと言いますものね。  



  
   
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   できるだけゆるく、そしてゆっくりと織るonly one shawlは、
   一日に10枚ほどしかできないのだそう。
   少量生産だからこそ、それぞれが個性を持ち、
   一点一点に表情を持たせることができるのだとおっしゃいます。




   
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   stock room にありましたonly one shawlの肌触り、しっとりとしてなめらかでした。
   伝統を新しい形で繋ぐことは、とても素晴らしいことだと思います。
   
   
   玉木さんとスタッフの方のチームワークの強い絆、いたる所で感じました。
   スタッフさん達が、「玉木姉さん」と慕っていらっしゃるのもうなづけます。

   次回はレピア織機で織る、roots shawlをご紹介させて頂きます。
   こちら、10点ほど譲って頂いてきました。
   更新に時間がかかるかもしれませんが、お待ち頂けましたら幸いです。

   




   
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by harutsumi | 2013-07-05 07:57 | tamaki niime
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